お姉さんがアメリカ製ヘルメットにて治療した赤ちゃん
Wさん男児 月齢3か月で来院
短頭(絶壁)と左後頭部斜頭のために月齢4か月よりヘルメット治療開始
(このデータの公表にはご両親の同意と許可を得ております)
Wさんのお姉さんは5年前にアメリカ製のヘルメットにて頭蓋矯正治療を行っており、その経験も踏まえてお話をさせていただきました。
お姉さんが治療に使っていたアメリカ製のヘルメットの実物を初めて見せていただきました。
緑が治療前、灰色が治療後
6か月間の治療を経て前後比率(短頭率)は104.6%→111.1%、後頭部左右対称率(扁平率)は78.4%→89.2%と改善いたしました。耳の位置も左右対称になりました。
6か月間のヘルメット装着の平均時間は20時間以上で長時間に渡り装着してくれました。
Wさんがクルムを選択した理由
お姉さんはアメリカ製のヘルメットで6ケ月の治療を行い、後頭部左右対称率が82%から93%と改善しました。
お姉さんが良好なヘルメット治療をなされた中で、今回Wさんがクルムを選択した理由を挙げていただきました。
決め手となったクルムの利点は
①軽量である
②通気性がいい
③洗える
④スポンジでヘルメットを調整する
⑤レスポンスが早い
⑥医療機器である
の6点です。
軽量、通気性、洗える、スポンジでの調整
クルムの良かった点を挙げていただいた際に、まず指摘して頂いたのはクルムの製品自体の優良性です。
クルムは140-150gと非常に軽量です。その為、首が据わる前でも(定頸前)の赤ちゃんにも装着がすることができます。
また、本体がメッシュでできているために通気性が非常よく、高温多湿の日本(アジア)の気候に合っています。Wさんはヘルメットとスポンジを洗うことにより、臭いも気にならなかったそうです。
一方、アメリカ製のヘルメットは重量が200g以上あるために、首が据わってから(定頸してから)ヘルメットを装着することになります。また、メッシュではないためにお姉さんは汗だくになり蒸れた状態でヘルメットを装着していたようです。また洗えないために、除菌の消毒スプレーやアルコールティッシュで清潔に保つことしかできなかったと仰っておりました。
クルムはスポンジで頭蓋骨矯正を調整するのも良かった点として挙げていただきました。スポンジでの頭蓋骨矯正の調整では柔らかいので皮膚に激しく当たることがありません。一方でヘルメットの内側を削る調整の仕方だと、内側の部分がプラスチックと同じように固いために皮膚にあたることがあり、お姉さんは実際に皮膚のトラブルがあったようです。
レスポンスが早い
想定外のポイントがクルムの方がレスポンスが早いという事です。
クルムは日本の会社であるジャパン・メディカル・カンパニー社の製品なので、何かトラブルがあった際には迅速に対応することができますし、何より当院ではジャパン・メディカル・カンパニー社のスタッフが治療のサポートをしてくれています。これが国産ヘルメットを使用する最大のメリットです。
当院は初診からヘルメットを装着して頭蓋骨矯正治療が始まるまでの期間は2-3週間とかなり短期間です。
一方で、アメリカ製のヘルメットでは3D計測のスキャンデータやヘルメットの製造など、全ての工程をアメリカ本土に送らないとならないために、対応に時間がかかるようです。不具合が生じてしまうと、1ヶ月程度は治療ができなくなることもあるようです。
Wさん親子とジャパン・メディカル・カンパニー社のスタッフと
クルムは医療機器である
ブログで何度も強調していることですが、クルムは医療機器なので医師のみが医療機関でこのヘルメットを扱って治療することができます。
一方、アメリカ製のヘルメットは義肢装具としての義肢装具士が扱います。
ここがクルムとアメリカ製のヘルメットとの大きな違いです。