メニュー

ヘルメット治療の科学的根拠
(エビデンス)

川崎中央クリニックでの頭蓋骨矯正ヘルメットによる治療成績が脳神経外科の学術雑誌「脳神経外科速報2023年4号」に掲載されました。

日本で初となる日本製頭蓋骨矯正ヘルメットによる治療成績の学術的報告です。

 

脳神経外科速報2023年4号

 

2020年12月より当院で約2年間で6か月間の治療の終了した連続201例の治療成績を治療開始月例やヘルメット装着時間など項目別に詳細に解析しております。頭蓋骨矯正ヘルメット治療に関して科学的根拠の得られた新しい知見ばかりです。

2023年3月にホームページの掲載した治療成績と表現の違いはあれど内容は変わりありません。


この論文での結論は

  1. 頭蓋骨矯正ヘルメット治療は後頭部左右対称率の改善に有効である。
  2. 良好な治療成績のためには早い治療開始月齢と長時間のヘルメット装着時間が重要である。
  3. 治療開始適正時期を逃さないため、なるべく早く専門施設で診察を受けること重要である。
  4. 医師・ご家族・ヘルメットメーカーの3者が協力してヘルメット治療にあたることが重要である

ということです。

この4点は以前から当院ホームページやブログで何度も私が強調していることなので特に目新しいことはありませんが、こうして学術論文として科学的に報告することに非常に価値があると考えています。

今回の報告はあくまでジャパン・メディカル・カンパニー社製の国産ヘルメットを使用した川崎中央クリニックだけの治療成績をまとめたものです。

他社のヘルメットや他の医療機関の治療成績を合わせたり参照したデータではないので、一般的なヘルメット治療の成績として発表しているわけではございませんのでご注意ください。

この日本語論文は初診の際に当院待合室でご覧になれますので、ご来院の際に読んで参考にしてください。

頭蓋骨矯正ヘルメット治療の治療成績

日本頭蓋健診治療研究会学術集会で学会発表します

当院では現在までに200人以上の頭蓋骨矯正ヘルメット治療を行ってきました。そこで3月に行われる日本頭蓋健診治療研究会学術集会で今までの当院での治療成績を発表することになりました。この学会は乳児の頭蓋骨矯正ヘルメット治療に関する学術集会です。久しぶりの学会発表なので楽しみにしております。
これを機に今回は当院での治療成績をブログでもまとめます。

なお、このデータはあくまで当院での治療成績であり、一般的なヘルメット治療の治療を反映したものではありません。また、専門家ではない一般の方々にも分かりやすいように学会発表とはあえて異なる形のデータとなっておりますのでご了承ください。

後頭部左右対称率の重症度分類

後頭部左右対称率の重症度は

レベル1(90%以上:軽度)

レベル2(85-90%:中程度)

レベル3(80-85%:重度)

レベル4(80%以下:超重度)

の4段間に分類されます。

頭蓋骨矯正ヘルメット治療ではレベル1の90%以上を目標とします。

レベル1では頭の歪みはほとんど目立たなくなります。

6か月間の治療での後頭部左右対称率レベル1達成率

現在までに6か月間ヘルメット治療した全ての赤ちゃんにおけるレベル1の達成率は約67%です。

レベル別のレベル1達成率は以下の通りです。

レベル2:約95%

レベル3:約75%

レベル4:約40%

治療前の後頭部左右対称率の重症度が低ければレベル1達成率が高くなるという、ごくごく当たまえの結果となりました。

治療前後頭部左右対称率レベルごとの改善率

6か月間の治療前後頭部左右対称率レベルごとの改善率の平均は

レベル2:約6%

レベル3:約10%

レベル4:約14%

となりました。

重症度が高いほど改善値が大きいので、治療前重症度が高くても悲観する必要はないと考えます

治療開始月齢による後頭部左右対称率レベル1達成率

頭蓋骨矯正ヘルメット治療には治療開始月齢が非常に重要です。我々は治療適正時期を月齢2-6か月と考えており、この月齢6か月を境として6か月間のヘルメット治療による後頭部左右対称率レベル1達成率は以下の通りです。

治療開始月齢6ヶ月以下: 約70% 

治療開始月齢7ヶ月以上: 約45%

我々が考えた通り、月齢6か月を境に治療効果が落ちることがわかりました。このデータからも頭蓋骨矯正ヘルメット治療の適正時期は月齢2-6か月と考えて良さそうです。

ヘルメット装着時間

頭蓋骨矯正ヘルメット治療においてヘルメットの装着時間も治療効果に大きく影響します。

当院での全期間平均装着時間は1日あたり約20時間となっております

これはヘルメット治療を受けている赤ちゃんのご両親が頑張ってくれてかなりの長い時間装着してくれていることを示しています。

また治療開始後の3か月を境にヘルメット装着時間を比較すると

1~3ヶ月平均: 約22時間/日

4~6 ヶ月平均: 約18時間/日

となりました。

治療開始後の最初の3か月が治療効果が高いと考えており、特にこの3か月間に長時間ヘルメットを装着するようにご両親には指導しております。また、治療開始後4-6か月になると赤ちゃんも成長するためにヘルメット装着を嫌がったり、自分で外すことが多く装着時間が短くなることが多いです。

今回のデータは以上のことを反映したものとなっていると考えています。

ご両親の満足度

6か月のヘルメット治療終了後のご両親の治療に対する満足度は約90%でした。(5段階の1:大変満足、2:満足を合わせて)

良好な治療成績が高い満足度に結びついたと考えています。

考察

今回のデータは私が想像していたよりもはるかにいい成績となりました。この原因として2つの要因が考えられます。

まず1つ目は、我々と赤ちゃんのご両親と確固たる信頼関係を築くことによってヘルメットを長時間装着してくれるということです

全期間の平均装着時間が1日あたり20時間近くというのはかなり長時間です。ヘルメットを作成しただけでは治療に結びつきません。ご両親方には装着時間の重要さをご理解を頂き、このような結果に結びついていると考えます。

そして2つ目の要因として豊富なマンパワーによる治療システムが挙げられます。

当院ではジャパン・メディカル・カンパニー社から派遣されたスタッフと共に治療に当たっています。これだけのたくさんの人数がヘルメット治療に携わるシステムを構築したからこそ適切なスポンジ交換や計測、皮膚のトラブルへの対応を効率よく行うことができます。

また大人数の目で赤ちゃんを見ているからこそ、何かトラブルが起きそうなときは未然に気づいて防ぐことができます。

当院でのヘルメット治療をご希望の方は初診またはメディカルツーリズムを予約の上、ご相談ください。

 

川崎院のヘルメット治療初診予約

川崎院のヘルメット治療メディカルツーリズム予約

 

横浜院のヘルメット治療初回グループ無料相談会

横浜院のヘルメット治療初診

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME